教皇 Francesco は言った:司牧者としてのわたしの仕事のなかに,homophobia が占める場所は無い

教皇 Francesco は言った:司牧者としてのわたしの仕事のなかに,homophobia が占める場所は無い

2016年10月30日,James Martin 神父 SJ に対するアメリカの LGBT カトリック団体 New Ways Ministry による Bridge Building Award[架け橋賞]授賞式の際に,教皇 Francesco の元教え子 Yayo Grassi 氏(68歳)は,教皇が彼にこう言ったと証言しました:

「司牧者としてのわたしの仕事のなかに,homophobia が占める場所は無い」.

Yayo Grassi 氏は高校生時代,教職に就いていたイエズス会士 Bergoglio 神父の教え子のひとりでした.Grassi 氏が同性愛者であることを,Bergoglio 神父は当時から承知していました.ふたりの友情関係はその後もずっと続いており,2015年9月の教皇訪米の際には,教皇は,Washington DC の Vatican 大使館に Grassi 氏とその同性パートナーを迎え,個人的に会談しています.

2010年にアルゼンチンで同性婚が法制化された際,Grassi 氏は,ブエノスアイレス大司教 Bergoglio 枢機卿が修道女たち宛ての書簡のなかで同性婚を厳しく非難していると報道されているのを見て,驚きました.彼の知る Jorge Bergoglio は,そのようなことをする人ではなかったからです.そこで彼は,e-mail で,恩師に真意を問いただしました.それに対して Bergoglio 大司教は,Grassi 氏の表現によると,こう返答しました:

「わたしを信じてください.報道されているようなことをわたしは全然言っていません.わたしは,修道女たちに宛てた二通の手紙で,同性婚について何も意見表明をしないようにと彼女たちに要請しました.そこでわたしが述べた言葉を歪曲して,新聞は報道したのです」;「わたしを信じてください.司牧者としてのわたしの仕事のなかに,homophobia が占める場所はありません」.

教皇 Francesco の個人的な発言に関する Grassi 氏の以上の証言は,最近の LGBT friendly な教皇の発言とも整合的であり,作り話と疑う理由はありません.

むしろ,今年5月にイタリアで同性カップルの civil union が法制化されるに至る過程で同性婚反対派により幾度か引用された「2010年に Bergoglio 大司教は同性婚を非難していた」という話の真相が,このたびの Grassi 氏の証言により明らかになりました.

2016年11月06日